試料作製装置について、「真空が立ち上がらず装置が使えない」とのご相談を受け、診断から修理までを担当しました。
診断の結果、原因は粗引き用の真空ダイアフラムポンプの性能低下でした。ポンプ単体の到達圧力が装置の動作条件をわずかに満たしておらず、後段の高真空ポンプが規定の回転数まで加速できない状態でした。積算運転時間は2万時間を超えており、突発的な故障ではなく、長期使用による消耗と判断しました。
そこでポンプを分解し、ダイアフラムとバルブを純正の消耗品セットで全数交換しました。取り外したダイアフラムには、長年の運転による表面の荒れと付着物が見られました。


交換後は到達圧力が動作条件を満たす水準まで回復し、高真空ポンプも電源投入から約12分で規定回転に到達。装置は通常どおり使用できる状態に戻りました。
ダイアフラムポンプはオイルを使わないため手間のかからない機器ですが、ダイアフラムとバルブは消耗品です。「以前より真空引きに時間がかかる」「高真空ポンプが立ち上がらない」といった症状は、交換時期のサインかもしれません。装置ごと更新する前に、消耗品の交換で復旧できる場合があります。
BLUE KEYでは、製造設備に加えて、研究・分析装置の診断や修理のご相談も承っています。メーカーのサポートが終了した装置や、原因が分からず止まっている装置も、まずはご相談ください。
