展示会出展のお知らせ:産業交流展2026(東京ビッグサイト)

BLUE KEYは、2026年11月11日(水)から13日(金)まで東京ビッグサイトで開催される「産業交流展2026」に出展いたします。

産業交流展は、「IT・AI・DX」「環境・エネルギー・GX」「ヘルスケア・医療・福祉」「ものづくり」の4分野を中心に、約600の企業・団体が出展する総合展示会です。
当社は、西2ホールの全国連携ゾーン(小間番号:全-44)に出展します。

### 展示内容

**1. FAの制御設計・設備診断**

PLCをはじめとする制御システムの設計、不具合原因の特定、設備改修の事例を紹介します。現場経験を持つ技術者がブースに常駐しますので、設備更新やトラブル対応、制御設計のお困りごとを、その場でご相談いただけます。

**2. オープンソース制御基盤「EPICS」による分散制御システム**

小型コンピュータを使った設備監視とデータ収集の実機を展示します。EPICSは加速器などの研究設備で広く使われている制御基盤です。研究設備への適用事例とあわせて、製造業の現場へ応用する方法も説明します。

**3. 社内に閉じて使えるローカル生成AIの導入支援**

図面や手順書など、社外に出せない文書をAIで活用したい方に向けた導入支援サービスです。御社の文書で複数のAIモデルを比べ、用途に合うものを選んで導入します。会場で案内資料を配布します。

現場で課題解決に携わる技術者が、実践的な内容を用意してお待ちしております。ぜひお気軽にブースへお立ち寄りください。

### 開催概要

– 名称:産業交流展2026

– 会期:2026年11月11日(水)〜13日(金)

– 時間:10:00〜17:00(最終日のみ16:00まで)

– 会場:東京ビッグサイト 西展示棟 西1・2ホール、アトリウム

– 入場料:無料(登録制)

– 主催:産業交流展実行委員会

– 当社ブース:西2ホール 全国連携ゾーン 小間番号「全-44」

– 出展者名:株式会社BLUE KEY つくば支所

– 公式サイト・来場登録:https://www.sangyo-koryuten.tokyo/

ご来場には公式サイトからの登録が必要です。公式サイトの「出展者・出展製品検索」で「BLUE KEY」と検索すると、当社の出展情報をご覧いただけます。

### 会場へのアクセス

– りんかい線「国際展示場」駅から徒歩約7分

– ゆりかもめ「東京ビッグサイト」駅から徒歩約3分

皆様のお越しをお待ちしております。

高周波IQモニタの調整

高エネルギー加速器研究機構(KEK)にて、高周波信号を監視するIQモニタの調整作業を行いました。

IQモニタは、高周波信号を基準信号と比較し、I(同相)とQ(直交)の2つの成分に分けて取り出す装置です。この2成分から、信号の振幅と位相を同時に求めることができます。加速器では高周波の位相がわずかにずれるだけでビームの品質に影響するため、位相を正しく測ることが安定運転の土台になります。

今回調整したユニットは、帯域通過フィルタ、IQ検波基板、レベル調整用の高周波部品、電源部を1つの筐体に収めた構成です。

作業では、フィルタやアンプの数を調整して入力レベルを合わせ込み、所定のIQ信号が出力されることを確認しました。

高周波の計測は、回路そのものの性能に加えて、信号レベルの配分やケーブルの取り回し、電源ノイズへの配慮といった実装面の積み重ねで精度が決まります。当社は回路設計から筐体への組み込み、現地での調整までを一貫して担当しています。

BLUE KEYは今後も、加速器・レーザーの現場で培った高周波計測と制御の技術を通じて、研究設備の安定運転に貢献してまいります。

真空ダイアフラムポンプのオーバーホール事例

試料作製装置について、「真空が立ち上がらず装置が使えない」とのご相談を受け、診断から修理までを担当しました。

診断の結果、原因は粗引き用の真空ダイアフラムポンプの性能低下でした。ポンプ単体の到達圧力が装置の動作条件をわずかに満たしておらず、後段の高真空ポンプが規定の回転数まで加速できない状態でした。積算運転時間は2万時間を超えており、突発的な故障ではなく、長期使用による消耗と判断しました。

そこでポンプを分解し、ダイアフラムとバルブを純正の消耗品セットで全数交換しました。取り外したダイアフラムには、長年の運転による表面の荒れと付着物が見られました。

交換後は到達圧力が動作条件を満たす水準まで回復し、高真空ポンプも電源投入から約12分で規定回転に到達。装置は通常どおり使用できる状態に戻りました。

ダイアフラムポンプはオイルを使わないため手間のかからない機器ですが、ダイアフラムとバルブは消耗品です。「以前より真空引きに時間がかかる」「高真空ポンプが立ち上がらない」といった症状は、交換時期のサインかもしれません。装置ごと更新する前に、消耗品の交換で復旧できる場合があります。

BLUE KEYでは、製造設備に加えて、研究・分析装置の診断や修理のご相談も承っています。メーカーのサポートが終了した装置や、原因が分からず止まっている装置も、まずはご相談ください。

展示会出展:つくばMOTS 技術展示会(KEK)

7月10日に高エネルギー加速器研究機構(KEK)で開催された「つくばMOTS 技術展示会」に出展いたしました。

当日は、加速器・レーザー装置向けの位相同期制御への取り組みと、オープンソース制御基盤 EPICS を用いた分散制御システムの構築事例を中心に紹介しました。

レーザー発振器の位相安定化など、高精度なタイミング制御が求められる研究装置への応用を紹介。EPICSについては、横河電機製PLCとの組み合わせによる分散制御構成や、小型計算機を用いた環境モニタリングのデモを通じて、研究設備の制御・可観測性向上への活用例を展示しました。

これらの技術は研究分野にとどまらず、FA(ファクトリーオートメーション)の現場にも応用できます。高精度な同期制御は搬送・加工設備のモーション制御や計測タイミングの管理に、EPICSによる分散制御は複数装置・複数建屋にまたがる設備の統合監視や、既存PLC設備を活かした段階的なシステム更新に有効です。研究現場で鍛えた技術を、製造現場の課題解決にもつなげていきます。

会場では、加速器・計測分野の研究者の方々と活発な情報交換ができ、現場の制御課題や計測自動化のニーズについて多くの示唆をいただきました。ブースにお立ち寄りいただいた皆様、誠にありがとうございました。

BLUE KEYは今後も、加速器・レーザーの現場で培った制御・回路技術を通じて、研究・実験からFAまで、現場に貢献してまいります。

使いやすいシステムは美しい

システムを構築する際、エンジニアはさまざまな要素を検討しています。

実現したい機能、発注者からの要求、安全性や信頼性、そしてトラブルを起こさないための仕組みづくり。
どれも欠かすことのできない重要な要素です。

その一方で、実際にシステムを使う人の視点は、後回しになってしまうことがあります。
機能は十分でも操作が分かりにくい、必要な情報が見つけにくい、初めて触れる人には動作が想像しづらい。
そんなシステムを目にすることは少なくありません。

私たちは、使いやすさに手を抜かないことを大切にしています。

使いやすさとは、単に操作が簡単であることではなく、
分かりやすいこと、次の動作を自然に想像できること、迷わず扱えることだと考えています。

以前、ある設備の操作用タッチパネル画面を改修した際のことです。

従来の画面構成を踏襲することが前提でしたが、運転者へのヒアリングを行ったところ、
操作手順を確認するために毎回マニュアルを参照していることが分かりました。
画面は機能として成立していたものの、現場の作業手順とは必ずしも一致していなかったのです。

そこで私たちは、実際の作業の流れに合わせて画面レイアウトを整理し、
関連する情報や操作項目を近くに配置するよう見直しました。

その結果、操作時の迷いが減り、新しい担当者でも短時間で理解し習得できるシステムとなりました。

機能だけを追求したシステムではなく、人に寄り添ったシステムをつくること。
その積み重ねが、無駄がなく調和のとれた、美しい製品につながると私たちは考えています。

展示会出展:Tsukuba Lab. Meetup in AIST Vol.10

「Tsukuba Lab. Meetup in AIST vol.10」に出展いたしました。

当日は、FA設計・診断事業を中心に、PLCトラブル診断や設備保全に関する取り組みをご紹介し、多くの方々と情報交換を行うことができました。ご来場いただいた皆様、誠にありがとうございました。

また、次回は2026年6月18日に開催される
「物質・材料研究機構 並木地区 展示会」へ出展予定です。

今後も、設備を止めないための技術と、現場課題に向き合うエンジニアリングサービスを通じて、製造・研究現場に貢献してまいります。

Raspberry Pi × EPICS で社内環境モニタリングを作ってみた

はじめに

「加速器の制御で使っている技術を、身近なところにも活かせないか?」

そんな発想から、手のひらサイズのコンピュータ Raspberry Pi Zero W と、加速器施設で標準的に使われている制御フレームワーク EPICS を組み合わせて、オフィスの環境モニタリングシステムを構築しました。

使ったもの

項目内容
コンピュータRaspberry Pi Zero W
センサーOMRON 2JCIE-EV01-RP1 環境センシングHAT
制御フレームワークEPICS(Experimental Physics and Industrial Control System)
モニタリングPCMac(社内ネットワーク経由)

OMRON製のセンシングHATには、温度・湿度・気圧・照度の4種類のセンサーが搭載されています。Raspberry Pi の上にぴったり載るボード型なので、配線不要でコンパクトに収まります。

EPICSとは?

EPICS は、世界中の加速器施設や大型実験施設で使われているオープンソースの制御システムフレームワークです。KEK(高エネルギー加速器研究機構)やCERN、Spring-8 など、大規模施設での採用実績があります。

当社はこの EPICS を用いた制御系の設計・構築を手がけており、そのノウハウを活かして今回のシステムを組みました。

システム構成

構成はシンプルです。

  1. Raspberry Pi がセンサーから2秒ごとにデータを取得
  2. EPICS IOC(Input/Output Controller)がデータをネットワーク上に配信
  3. モニタリングアプリ(Python製)がリアルタイムでグラフ表示

Raspberry Pi 上では EPICS の softIOC が常時稼働しており、温度(TEMP)・湿度(HUMID)・気圧(PRESS)・照度(LUX)の4つのプロセス変数(PV)をネットワークに公開しています。

モニタリング画面

Mac側で動かしている監視アプリでは、リアルタイムのグラフ表示に加えて以下の機能を実装しています。

  • スクロールグラフ: 約100分間のデータを連続表示(上段:温度・湿度、下段:気圧・照度)

やってみて

小さなRaspberry Piでもきちんとしたデータが取れること、そしてEPICSが大規模施設だけでなく手軽な用途にも適用できることを実感しました。

将来的には、工場内の温湿度管理やクリーンルームの環境監視など、産業用途への展開も視野に入れています。「大げさな設備を入れるほどではないけれど、データはきちんと取りたい」——そんなニーズに応えられるソリューションです。


BLUE KEY では、加速器・研究施設向けの制御設計から、産業機械のFA設計・診断まで幅広く対応しています。お気軽にご相談ください。

分散制御案件に着手 Yokogawa PLC × EPICS

横河電機製PLC「F3RP71」と、オープンソース制御基盤「EPICS」を組み合わせた分散制御システムの開発に取り組んでいます。

本システムでは、Linux上で動作するIOC(Input/Output Controller)を用い、各装置・制御ノードをネットワーク経由で連携させる構成を採用しています。

従来の中央集約型制御では、

  • 一箇所の障害による全体停止
  • 制御ロジック集中による保守負荷増大
  • システム拡張時の影響範囲拡大

といった課題がありました。

分散制御構成では、

  • 機能単位での独立制御
  • 障害影響範囲の局所化
  • 段階的な機能追加・改修
  • ログ収集性および可観測性向上

などのメリットが期待できます。

特に研究設備や大型製造設備では、複数装置・複数建屋にまたがるシステム構成が求められるケースも多く、今後の設備運用・DX推進において重要な技術要素になると考えています。

BLUE KEYでは、PLC・Linux・ネットワーク・制御ソフトウェアを横断して扱える強みを活かし、既存設備を活用しながら現実的な分散制御システムの構築を進めています。

三菱PLC の更新が完了 FXシリーズFX3U→FX5U

金属加工機に搭載されていた三菱電機製FX3シリーズCPUを、現行ラインナップであるFX5Uへ更新する案件を手掛けました。

既設FX3内のプログラムを正常に読み出すことができれば、FX5Uへの変換自体は比較的スムーズに進めることができます。

ただし、注意すべき点がいくつかあります。

まず重要なのが、入出力仕様を適切に合わせて機種選定を行うことです。
既設設備との整合を正しく取ることが、更新作業の最初の関門になります。

もう一つは、現場で想定外のエラーが発生する可能性を前提にしておくことです。
これは実際に切り替えてみないと見えてこない部分も多く、その場での切り分けや対応力が求められます。

今回も、実際に問題が発生しました。

新旧CPU間で仕様変更された命令が使用されており、それに起因するエラーが発生していました。
三菱電機が公開しているマニュアルを確認しながら原因を切り分け、ラダー修正による対策を実施しています。

現場でしか分からない問題は確かに存在します。
一方で、事前にマニュアルを読み込み、構成や仕様を整理しておくことで、原因特定や復旧までの速度は大きく変わります。

今回も、そうした事前準備がトラブルシュートに大きく役立ち、トラブルがありつつも半日ほどで動作確認まで進めることができました。